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【簡単なコツも紹介】英語の聞き流しの効果と注意点を解説【理解出来るかどうかが大事】 

英語の聞き流しが効果あるかどうか知りたい人
英語の聞き流しって効果ありますか?聞くだけで英語が上達することってありえますか?聞き流しで英語が上手くなるんだったら教えてほしいです。

ちゃんくま

そんなお悩みにお答えします

結論から言うと、理解できない英語を聞き流しても全く意味はないです。

理由は雑音と変わらないから。過去に私も通学中にずーっと英語を聞き流していましたが、残念ながら英語力は上がりませんでした。なので、理解できない英語を聞き流すのはおすすめしません。

逆に理解できる英語であれば、聞き流しも効果があります。英語を習得するためには、理解できる英語の継続的なインプットも重要で、聞き流しは継続的なインプットに有効な手段だからです。

本記事では、聞き流しでリスニング力が上がらない原因、聞き流しをするときのコツ、また聞き流しに使えるアプリの選び方、効果的な勉強法をあわせてご紹介します。

ちゃんくま

この記事を書いている私は、

  1. 自分で独学方法を研究した結果、京大に合格
  2. センター英語リスニングはほぼ満点、センター英語も9割
  3. その後京大の大学院を卒業、そして研究者になる
  4. 京大の大学院を卒業したあと、研究で日常的に英語を使用
  5. 海外での労働経験、国際学会での発表経験あり

そんな私が勉強に関する情報を書いていきます。

本記事は以下のような構成になっています。

本記事で解説する内容

  • 聞き流しの定義を解説
  • 効果がない聞き流し
  • 聞き流しで英語力を上達させる方法
  • 聞き流しでの勉強法
  • 聞き流しに使えるアプリ
  • まとめ【英語の聞き流しの心構え】

本記事を読むことで、以下のようなメリットが得られます。

本記事を読むことで得られるメリット
・しっかりと効果がある聞き流し方がわかる
・聞き流しを上手く使って楽に英単語力をつける方法がわかる
・英語学習に聞き流しを上手に組み込む方法がわかる

それでは、本編の内容に入っていきます。

聞き流しの定義【大事なのは8割の理解と集中】

まずは聞き流しの定義について書いていきます。

聞き流しの定義

定義1 意味をなさない英語が耳から聞こえてくるだけ

聞き流しが効果がないと感じている場合は、大体このケースに該当します。英語が雑音として聞こえてきている状態です。これは、英語を聞いているのではなく、雑音が聞こえているのと変わりません。

なので、「意味をなさない英語が耳から聞こえてくるだけ」の場合は、(英語のリズムは多少身につくかもしれませんが)、英語が上達するような効果はないです。

定義2 英語に集中できない状態で音を聞く

いわゆる「ながら聞き」の状態です。ながら聞きは効果がある場合とない場合があります。たとえば、定義1のような意味が理解できない状態だと効果はないですし、内容が80%程度理解出来るのであれば、効果は期待できます。

つまり、聞き流しで効果があるのは定義2の一部だけです。「内容が8割理解できる」、かつ「作業しながらも音声に集中している」場合に、聞き流しは効果があります。

英語ニュースなどの聞き流し聞き流し用教材については、内容が全然理解できない、もしくはたまに知っている単語が聞こえる程度であれば効果はないです。80%以上理解できるようであれば聞き流しを継続することによって英語力の向上が期待できます。

ただし、日本語訳を聞いて8割以上理解できたとしても、文法的な理解がなく他の文章に応用できない丸暗記であれば、英語力に結びつきづらいです。

効果的な聞き流しの使い方

1.大量の英語のインプット用に使う

聞き流し教材には役に立つ使い方として、大量のインプット用に使うというのが挙げられます。言語習得のためには、大量の理解できる英語のインプットが必要です。なので、理解できるレベルの教材の聞き流しは、大量のインプット用教材として使えます。

2.英語を英語のままで理解するために使う

加えて、英語を英語のまま理解するのに役に立ちます。↓のような感じ。

理解できる英語を聞き流すことによって、英語を日本語に訳さなくても意味が理解できるようになり、英語のスピードに付いていけるようになります。つまり、理解できる英語の聞き流しは、英語のリスニング力を向上させるのに役立ちます。【対策は簡単】英語リスニングで聞き取れない理由を4つ解説!勉強法とおすすめ教材も紹介【アプリも紹介】の記事でもリスニング力向上のための方法を書いているので参考にどうぞ😄

3.流暢になるために使う

英語を流暢に聞いて話すために必要なのが、「文法の知識+単語の知識+発音の知識」→「この3つの知識がスラスラ出てくる訓練(自動化)」です。(↓の図)

なので、スラスラ英語が出来るようになるためには、文法、単語、発音の知識が自動的に出てくる訓練が重要。その訓練に使えるのが、「聞き流し」です。この時に使うべき聞き流しの教材は、「内容がほぼ理解できるけど少し分からないところがある教材」です。このような教材を使うと自動化の訓練が出来て、英語が流暢に話せるようになってきます。

大人の脳は丸暗記が苦手という特徴がありますが、そのかわり、大人の脳は、他の記憶と繋げて物を覚えるのが得意です。このような特徴があるため、大人が英語学習するときは、「ほぼ聞き取れて少しだけ聞き取れない部分がある教材を使う」のが効果的なんです。

効果がない英語の聞き流し方法【失敗しないために】

ここからは効果がない聞き流しの方法について解説していきます。効果のない聞き流しをやってしまっていた人は、聞き流しの方法を変えるのをおすすめします。

読む、聞く、話す、書くなどの言語活動と並行して聞き流している

たとえばメールを書きながら英語を聞き取ろうとしても、どちらか片方しか集中できません。他の言語活動と平行して聞き流しをしていた場合は、どちらか片方に集中したほうがよいです。

聞き流す教材が難しすぎるor聞き取れない部分を復習しない

聞き流す教材が難しすぎる場合、雑音と変わらないので効果は期待できません。もしもこれで勉強になるのだったら海外ドラマを聞きまくってる人は英語ができるようになっているはず。(現実はそうではありませんよね)

海外ドラマ見るだけで英語が出来るようにならないように、意味が理解できない教材を聞き流しても聞き取れるようにはならないので要注意です。

聞き流しで効果的に上達させる方法

それでは、ここから効果のある聞き流し方法について解説していきます。

8割理解できて、興味のある聞き流しの教材をつかう

8割理解できる教材を使うことによって、意味を捉えながら、わからない部分の意味を推測する訓練が出来ます。また、英語を英語のまま理解する訓練が出来ます。この訓練によって英語がより理解できるようになってきます。

また、興味のある教材をつかうことで勉強の効率も上がります。好きなゲームであれば何時間でも出来たように、興味のある分野であれば勉強も比較的苦にならないです。

日常会話レベルの英語力を身につけたい人は、リスニングをしていてちょっと簡単に感じるレベルの教材がおすすめです。簡単に感じるくらいのレベルの教材を聞き流しすることで英語を英語のまま理解する訓練をしていきましょう。

さらに上のレベルを目指す人は、あんまりレベルが高すぎると挫折するので、自分のレベルより少しだけ上の教材を勉強することで自分に軽い負荷をかけてレベルを上げていけると思います。

自分の目的似合った教材を選ぶのも重要で、ビジネス英語ならビジネス英語用、日常会話なら日常会話用の教材をつかうのが大切です。

日本語でも友達に使う言葉と上司や先生に使う言葉は異なるように、自分の英語を使うシーンに合った教材を使うのが、聞き流しでも効果を得るために重要なポイントです。

単語を聞き流しで覚える

聞き流しで一番効果が期待できるのが単語の聞き流しです。

単語は聞き流しでも覚えやすいです。単語帳の音声CDでよくある英単語の発音、日本語訳、例文が付いたものが非常におすすめです。単語を聞き流しで覚えるメリットは、

単語を聞き流しで覚えるメリット
・気軽にできて単語力アップが期待出来る
・聞き流しで発音とアクセントがわかる
・単語が使われる文脈がわかる
・イントネーションがわかる
・耳で覚えたほうが理解しやすい

デメリットとしては、若干退屈かもしれないという点ですね。。。ただ効果のある聞き流しという点では単語の聞き流しはおすすめです。

以下は個人的におすすめの単語帳です。Z会の単語帳は読んでいて面白い、実用的、わかりやすい、と3点そろっているので、非常にコスパが良い参考書です。

単純作業等と並行して聞き流している

先程、言語活動と並行して聞き流しするのはオススメしないと書きましたが、逆に、頭を使わない活動、たとえば「皿洗い」、「ランニング」、「歩く」といった活動と平行して聞き流しをすると効果が出やすいです。

なぜかというと、頭を使わない作業であれば、作業中でも音声に集中出来るからです。通学通勤中も同じ意味でおすすめです。

聞き流しのあとに復習する時間をとっている

聞き流しのあとに分からなかった部分を復習するのも重要です。分からなかった部分をわからないままにしておくと次も同じところがわからないままなので成長がないです。

聞き流しで分からなかった部分を、ちゃんと復習して「意味を理解」することで、ちゃんとした英語の勉強になります。

復習の例としては、5分~10分でいいので、書き出しをする、スクリプト(英文)を読む、音読、シャドーイングをするのがおすすめです。

復習の時間も取れないという人は、音声の中で復習出来る単語帳の音声CDがオススメです。簡単に復習出来るという意味でも単語帳のCDは優秀です。

映像か文字の書き起こしが読める物を使っている

アニメやドラマのような映像で見ることが出来れば、単語の意味を推測しやすくなるし、記憶にも残りやすくなります。同じ意味で、字幕などの文字の書き起こしがあれば、聞き取れなかった単語をすぐに復習できるのでオススメです。

なので、映像と文字の書き起こしが同時に満たせるyoutubeはけっこうおすすめ。自分のレベルにあった動画で勉強すると聞き流しでも効果が出やすいです。

勉強法

ここからは、聞き流しをつかって勉強するための具体的な方法について書いていきます。前提条件として、全く聞き取れない音声を聞いても勉強にはならないです。聞き流しで効果があるのは、8割程度理解できる音声です。

なので、これから「全く聞き取れない音声」→「8割程度聞き取れる音声」にする方法を解説します。

効果のある聞き流しをするための前準備

効果がある聞き流しをするまでの流れ
1.まずは音声を聞く(リスニング)
2.音声を真似て音読する
3.英文を見ないでシャドーイングする
4.英文を見てシャドーイング(英文の意味を理解する)
5.英文を見ないで、意味を理解しながらシャドーイング
6.聞き流し

完璧にこの通りにやる必要はありませんが、「音声を聞く」→「発音できるようにする」→「意味を理解して発音する」という流れは抑えておくべきです。

音を理解して、意味を理解すれば、聞き流しをしていても、英語として聞き取れているからです。

少しでも聞き流しの効率を上げる方法

日本のニュースを英語で聞く

ちょっとでも聞き流しで効率よく勉強したいという人は、日本のニュースの英語版を聞くのがいいです。

日本のニュースなら内容も知っているので聞き取りやすいです。さらに、国内のニュースなので興味もあるから聞いていて楽しいというメリットもあります。NHKの英語版ニュースであれば、正しい英語でリスニングが出来るのでけっこうアリです。

家事や運転中に聞き流しをする

ながら時間をうまく活用することで少しでも学習時間を増やすことが出来ます。この時注意すべきなのが、言語活動(読む、聞く、話す、書く)をしていない時間で聞き流しをするということです。

TOEIC700点程度(中級レベル)までであれば、学習者用教材がおすすめ

初級中級者レベル英語のニュースの聞き流しをやっても難しすぎて勉強にならないケースが多いです。それよりは、しっかりと解説と英文の書き起こしが付いた英語の教材を使う方が絶対に勉強になります。先程も書いたような、単語帳の音声CDなんかがオススメです。

TOEIC700点以上の人は一回で聞き取れる力を伸ばす

TOEIC700点以上の人は、なるべく一発で意味をとれるようにリスニングすることが大事になってきます。英会話では一発で聞き取ることが重要だし、本当の英会話と同じ一回しか聞けない状況で慣れるというのがさらなるレベルアップに重要だからです。

具体的な練習方法としては、CNNやBBC、NHKなどの英語のニュースを聞いて一回もしくは二回で聞き取れるように練習するのがオススメです。

聞き流しだけじゃなくて聞き流しを勉強の一部にする

リスニングを聞き流しだけで勉強するのではなく、他の勉強もしっかりとするのが重要です。特にリスニング力を鍛える効果が大きいのがシャドーイングですが、仮にシャドーイングができない状況のときに聞き流しだけするといった感じです。

聞き流しのメリットとして、

  • 勉強のハードルが低くて手を付けやすい
  • 勉強のモチベーションが上がらないときでも出来る
  • 聞き流すことによって勉強のモチベーションを保つ

などのメリットがあるので、モチベーションが上がらない時の補助的な使い方として、聞き流しをするのがオススメです。

息抜きとしての聞き流し

ガッツリとディクテーション(書き取り)をしたあとに、息抜きとしての聞き流しはリフレッシュとしておすすめです。

この時は、あまり聞き取れるかどうかは気にせずに聞くのがコツ。また、この時に書き起こしや英語字幕があると息抜きしながらもちゃっかり勉強になるのでおすすめです。息抜きとして聞き流しをする時は、難しさを気にせずに聞きたいものを聞くのがオススメ。それでは息抜きのオススメコンテンツを紹介します。

U-NEXTなどの動画配信サービス

通常バナー

動画配信サービスなどで英語の聞き流しはめっちゃ楽しいです。僕も過去にハマりすぎました。。。なので、ハマりすぎに注意です。無限に楽しいコンテンツが見れます(しかし見すぎに注意)。U-NEXTは31日間無料サービスを行っているので、一ヶ月ぐらいは無料で楽しく息抜き出来ますね。

TED Talks

TEDもおすすめです。TEDは好奇心をそそられる動画もたくさん。日本語訳もあるので勉強するのが楽しくなってモチベーション維持に最適です。

アプリ

アプリのメリットは気軽に聞き流せることです。どんなタイミングでも簡単に勉強出来るアプリを使えば、効率的に聞き流しの学習を進める事ができます。何度も書いていますが、アプリで学習するときに大事なのが、自分のレベルに合ったアプリを選ぶこと難しいものを聞き流ししてもリスニングができるようにはならないので要注意です。

All Ears English(初級〜中級)

All Ears English ポッドキャスト
All Ears English ポッドキャスト
開発元:All Ears English, LLC
無料
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All Ears Englishは、アメリカ人女性が日常で使える単語やフレーズを教えてくれます。比較的簡単な英語で話してくれているため、英語初心者の人にオススメ。

TED(中級)

TED
TED
開発元:TED Conferences LLC
無料
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先程も出てきたTEDものアプリバージョン。内容がすごく面白いので、時間があるときは、聞き流しだけではなく、内容をしっかりと見るのがおすすめです。

NHK WORLD-JAPAN(中級)

NHK WORLD-JAPAN
NHK WORLD-JAPAN
開発元:NHK (Japan Broadcasting Corporation)
無料
posted withアプリーチ

NHKのニュースの英語バージョンです。日本のニュースを英語で学べるので、内容を間違えて理解する心配が少ないです。日本のニュースが海外でどのように報道されているのか知りたい人や、内容がわかっている教材で勉強したい人におすすめです。

まとめ【聞き流しで英語力はつけられる】

これまでで効果のある聞き流しの勉強方法について解説してきました。

要点をまとめると、

効果のある聞き流しをするためのポイント
・意味が8割ぐらい理解できる教材を使う
・言語活動と並行して聞き流ししない
・意味が理解できない教材は、理解できるように準備してから聞き流しをする
・聞き流しでオススメの教材は単語帳
・聞き流しを勉強の補助として使う

上の感じです。重要なのは、しっかりと内容が理解出来ること。ここを抑えておけば、聞き流しでも勉強の効果がちゃんと出てくるはずですよ。

聞き流しを上手く自分の勉強に取り入れて、英語力を向上させていきましょう。

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【楽に身につく勉強法・英語のリスニング上達法】田舎の普通の公立高校→京大→京大院→研究活動|現在は田舎で自由生活|副業の情報発信|分かりやすく継続できる英語の勉強法|英語リスニングの効果的な勉強法|フォローするとちゃっかり勉強出来るようになります

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